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和久先生が大田区糀谷に童具館を創業して、今年で40年になります。
童具館は静岡に新しく工房を持つことができ、そこで働く方々の木工技術の高さで、今まで作ることが困難だったタイプの童具も作り出せるようになりました。和久先生が長年思い描いていた「すべての基尺を統一すること、すべての童具が一緒に遊べるように」という願いが、このたび完全にかないました。 これは、本当にすごいことだと思います。どの童具もすべて積み木の構造体の中に組み込んで遊べる、ということです。すべての童具が一緒に遊べるので子どもたちは自分の思い描いている世界を創りあげるために、ものすごく集中します。そして、どの童具を用いるか、ということで、洞察力、注意力も備わってくることでしょう。また、以前に買った童具が、そのまま新しく買った童具と一緒に遊べるということは、古いものも大切にする心を育んでくれます。これまでも、ほとんどの童具の基尺は合っていたのですが、今回、それをより完璧にしたことにより、和久童具へのさらなる信頼感や安心感を子どもたちへ届けてくれることと思います。 また、今回新たに、積み木の箱などに記入されている「WAKU」マークの下に小さく「Japan」という文字が加わることになりました。この「Japan」の意味は、「和久童具は日本の木工職人の手によって生まれている積み木だ」ということの印だそうです。今、日本の木工業界は危機的状況に瀕しています(木工業界だけではありませんが)。安い中国や他のアジアの国々に木工製品を外注することにより、多くの木工所が閉じなければいけない状況にあります。それは、単に木工所が減っていくことだけを意味するのではなく、「日本の木工技術」を失っていることにつながるのです。近い将来、日本には、美しい木工製品の作り手がいなくなることでしょう。 和久先生が「Japan」の文字を記した意味は、「今ある日本の技術を持ち続けてほしい、何でも安ければいいということではなく、自分たちの国の技術を守るための努力をみんなでしていきましょう」というメッセージでもあるのです。 私は、20代の頃、一時期スイスに留学をしていました。Baselというドイツとフランスに接していた都市でした。スイスはアルプスの山々に代表されるように起伏に富んだ土地であるため、野菜を作るのも簡単ではありません。そのため、スイスの食料品はとても高額でした。それでもスイスの人たちは「スイスの農業を守るためよ」とスイスの土地でできた高価な野菜を買って食べていました。断固として。 「ドイツは肉が安い、フランスは野菜が安い」といって、休みの日になると国境を越えて買い物に行っていた私は、なんだか、とても恥ずかしく、自分の国を守るということの大切さと、成し遂げることの大変さを感じました。 和久先生の「Japan」の文字から、日本の色々な姿が見えてくるような気がします。新しいマークを見るたびに、子どもたちに残していきたい日本の姿を、そして、子どもたちがこの国に生まれたことを誇りに思えるような日本にしていかなければと、自分の責任を考えるようになりました。 #
by waku2kei
| 2011-07-13 10:56
| アトリエ活動
7月に入ったばかりだというのに、連日真夏のような暑さですね。いかがお過ごしでしょうか?今年は昨年の猛暑をはるかに上回る勢いですね。 「なんて暑いんでしょう!!」と窓の外を眺めると、なるほど。外の景色は、コンクリートとアスファルト、背の高いビルや建物に覆われていて、どこにも緑はありません。これでは、地球も暑くなるはずですね。これから先、日本は、地球はどうなっていくのでしょうか?人間が便利になるための世界を創るのではなく、地球と人間、そして他の生き物たちが共に助け合って暮らす美しい地球を子どもたちに残していきたい、と切実に願います。
さて、前週の活動はお料理で「春巻き」を作りました。今回初めて、ホワイトボードに「作りかた手順」を書いて子どもたちに示しました。そして、小学生クラスは材料を見せて、「はい、後は自分たちでやってみよう!」と言い、講師はほとんど手出し口出ししない心構えで始めました。みんな字が読めるので、ホワイトボードの手順を読んでは、次々とすすめていきます。見ていると、役割分担なんかも自分たちで決めています(話し合うというより、あうんの呼吸で分担できています)。しかも不思議です、暇にしている子が見当たりませんし、私が入って一緒にやるよりも取り合い・喧嘩の類が起きません。すごいですね。子どもたち。本当に感心してしまいました。ホットプレートや包丁も使う前にいつも、「危ないよ」って言うのですが、今回はそれも言いませんでした。でも、誰一人やけども怪我もすることなく、やり終えていました。言われないほうが、かえって自分で注意し、安全なのですね。皮から作った春巻き、子どもたちだけで作ったなんて、本当にすごいと思いませんか?本当に美味しそうに春巻きを食べる子どもたちの笑顔が目に焼きついています。子どもたちの底力は決して大人にも負けませんね。改めて感じました。そして、大人ももっとがんばらなくてはいけませんね。 幼児のクラスでも、なるべく手出し口出ししないで、必要な時にだけ助けるようにしていました。幼児の子どもたちは「自分たちで役割を決める」ということがまだ苦手なようですね。「自分が先にやりたい!」という思いがみんなそれぞれに強くて、どうしたら自分も他の子も楽しく作ることができるのか、と一生懸命学んでいる途中のようでした。友達との感情のぶつけ合いはたくさんやって欲しいことです。それを糧に、これからどんどん成長していくことと思います。 ただ、友達と取り合いがおきた時に「先生が決めて!」とお互いにぶつかり合うことなく私に訴えてくる幼児の子が多いことがとても気になりました。もしかすると、喧嘩が始まると常に保育者や保護者たちに止められて、「こうすべき」と大人からの答えを突きつけられ、それに従うということが日常的に繰り返されているのではないかと思いました。大人の目から離れて、子ども同士感情をぶつけ合い、そして、つながりあっていく経験はなくてはならないものですね。いつでも、どんな時でも子どもたちを心から信じて、見守っていける、そして、子どもたちが自らの力で成長していける、そんな子育てをこれからも皆さんと一緒にやっていきたい、と感じた1週間でした。 #
by waku2kei
| 2011-07-06 14:29
| アトリエ活動
先週からの作品展、そして、日曜日の「和久洋三 講演会」には、たくさんの方々にお越しいただき、無事に終えることができました。ご協力してくださった会員のお母様がた、本当にありがとうございました。皆様に支えられていることを、これほど強く感じたことはありません。言い尽くせないほどの感謝の気持ちでいっぱいです。私たちにできることは、この感謝の気持ちをわくわく創造アトリエで、子どもたちの心に返していくことだと思っています。スタッフ一同、子どもたちのことを何よりも大切に考え、努力を続けておりますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
さて、今回の講演会では、2時間たっぷりと、「創造力の大切さ」を語っていただきました。創造力を育てるにはどうすればよいか。創造力が開発されなければ、どんなにつまらない人生になるかなど、和久先生の長い人生経験の中で、出会った人々や子どもたちのお話を交えてお話いただきました。とても説得力のある講演会で、「こんなに楽しい講演会は初めてです」と保護者の方々や保育士の方々から感想をいただきました。私も会員の保護者の方々と一緒に和久先生のお話が聞けたことがとても嬉しかったです。 また、和久先生は作品展もご覧になられて、「港北プレイルームの子どもたちはすごいね~」と褒めてくださいました。絵画も、一つ一つ見ていただき、「すごい」とすべての絵画を褒めてくださいました。和久先生は褒めかたがとても素敵で、なんとか褒め方を真似して、子どもたちにそのままを伝えたいです。 また、作品展では、和久先生だけでなく、地域の方々にも見ていただき、「すごいですね~」と色々な方からお褒めの言葉をいただきました。また、通りかかる一般の子どもたちにとってはものすごく魅力的な作品ばかりだったようで、目を輝かせてみていってくれました。公会堂のホールには、「さわっちゃだめよ!!」というお母さんの声が、何度も何度もひびいていました。 先週は作品展、講演会そして、私は次のカリキュラムの研修会もあり、普段のアトリエをしている時より、分刻みの忙しい週でしたが、今週はゆっくりと子どもたちを見守りながら過ごせると思うと嬉しくて仕方がありません。今月も楽しい活動をたくさん準備していますので、子どもたちが素晴らしい創造力を発揮でき、達成感でいっぱいになるように活動していきたいと思います。 #
by waku2kei
| 2011-06-08 16:26
| アトリエ活動
先週は絵画を行いました。あっと驚くような素晴らしい絵をたくさん描いてくれました。本当に毎回のことですが、子どもたちの絵には感動します。一人一人の子どもの成長が存分に伺えますね。我が子の描いた絵を見て「実は、成長していたんですね・・・」とつぶやくお母様をよく見かけます。普段一緒にいると気がつかない、見えない部分もしっかりと成長していることを、保護者の方々も感じ取ってあげてください。
今回は親子クラスでも絵画を行いました。2歳、3歳の子が、幼児や小学生と同じようにイーゼルを立て、大きな画用紙にリキテックスで描くのですが、これが、本当にすごい。2歳になったばかりの子でも、ものすごく集中して描くんです。顔は真剣そのものです。口はぎゅっと結んでいます。必死で画用紙を見つめ、絵の具の付いた筆を腕を使って振っています。木曜日の親子クラスは2人とも「初めての絵画」だったのですが、2人ともものすごい集中力で描いてくれたのには本当に驚き、感動しました。人間のDNAには「絵を描く」という遺伝子がもともと備わっているように思います。教えられて描くものではないようですね。今回、改めて実感しました。 実は、アトリエを始めてしばらくたった頃、絵画の苦手な女の子がアトリエにやってきました。その子は絵画と分かったらアトリエから逃げ出したくなるほど絵画が嫌いでした。私自身も小学生くらいから絵画が苦手と感じていたので、「絵画をアトリエでやる意味ってなんだろう?」と考え始め、今から考えると恥ずかしいのですが、和久先生にそのまま質問してみました。和久先生の答えは「歌と踊りと絵は、人間の魂の表現なんだよ」でした。その時は全く理解できなくて、より深く悩んでしまったのですが、今、2歳の子供たちが一心不乱に絵を描いている姿を見ると、その意味が今は私なりに理解ができます。 魂の表現・・・・・子どもたちが描く絵は、子どもたちの魂の表現なんですね。魂の表現だからこそ、あんなに気持ちよく描いているのですね。もちろん、魂の表現ですから、『うまい、下手』などといった評価は必要ありません。『このように描くべき』なんていうお手本も必要ありません。子どもたち自身だと思うと、出来上がった絵もかわいくて仕方がありませんね。どうか、子どもたちの絵を認めて、たくさん褒めてあげてくださいね。世界にたった1つしかない、今をとどめた子どもたちの姿そのものです。 先述した絵画の苦手な女の子ですが、今は小学3年生になり、絵画もすっかり克服した様子です。余裕の笑顔で素敵な絵を描きあげていました。 #
by waku2kei
| 2011-05-25 16:22
| アトリエ活動
先週の活動では、円盤迷路のときに使用したものと同じベニヤ板を使って、石膏のレリーフを作りました。子どもたちは石膏の活動が大好きですね。粉を混ぜる、とろとろの石膏で遊ぶ、だんだん固まってくる・・・といった工程を本当に楽しそうに行っていました。小学校の高学年になると、「どのように作ろうか?」「石膏の表面に何を描こうか?」と考えながらじっくりと制作しているのですが、幼児から小学校低学年までの子どもたちは、とにかく目の前の現象を楽しみ、石膏の変化を楽しみ、出来上がってくる作品をとにかく喜び、楽しんでいるようです。
彩色し終わった後に、表面を紙やすりで削り取って、凹凸による色の変化を楽しみましたが、この削る作業に没頭する子がたくさんいたのには驚きました。せっかく塗った作品だから、削りたくはないかも・・・という講師の予想に反して、多くの子が削る作業に集中して一心不乱に取り組んでいました。削りすぎて、ベニヤ板上にあまり石膏が残ってない子もいましたが、完成後はとても満足そうに「すごい作品が出来た!!」と笑っていました。子どもたちって素敵ですね。やりたいことをやった作品。 こうすると、こうなるんだ。 自分自身で答えを探し、答えを見出しています。作品は子どもたちが見つけた答えです。子どもたちの今がぎっしりと詰まっています。 「なんでこんなことをしちゃったの?」ではなく、作品も子どもたちも、今のすべてを認めて受け入れてあげてくださいね。 「見て見て!」の笑顔に同じような笑顔を返しているお母様方を見ると、嬉しいですね。 6月5日に都筑公会堂にて、和久洋三先生の講演会を行います。約2年ぶりに講演会をやっと開催することができました。 和久先生のお話は、私も年に3回行われるアトリエ講師の研修会で聞かせていただいているのですが、聞くたびに新しい発見があり、その度に自分の子育てや生き方を反省し、また新しい気持ちで子どもたちに向かい合うことができます。わくわく創造アトリエの基本的な考え方と、ワクメソッドの意味、子どもたちのアトリエ活動が「関係性」というキーワードで結ばれていることを和久先生からもしっかりとお伝えしていただきたいと思っています。前回の講演会に参加された方も、初めての方も、せっかくの機会ですので、ぜひとも足を運んでください。 #
by waku2kei
| 2011-05-18 09:52
| アトリエ活動
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